東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

「一以貫之」(いちいかんし)

 一貫した態度でひとつの道を歩むことをいいます。「吾道一以貫之」といったのは孔子です。弟子の曾参がそれを聞きました。あとで門人たちが「先生の一を以って之を貫くとは」と問うたのに対して、曾参は「忠恕のみ」と答えています(『論語「里仁」』より)。「忠」は心に素直であること、「恕」は思いやりです。

現代中国での孔子の復権とともに、このことばも復活しています。李克強首相が内外記者との会見の席で、改革を説明するに当たって「古人説(いう)」として用いてインパクトがありましたが、わが国では古くから知られて、政治家はいうに及ばず、すぐれた業績を残した経済人やスポーツ選手などが座右の銘としています。

やや頑なに独断専行でわが意を通す成語に「一意孤行」(『史記「酷吏列伝」』など)があって、最近はこちらのほうが目立ちます。ウクライナ問題でのプーチン大統領や軍国化に進む安倍首相の言動にも、もちろん用いられています。

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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