東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

「以訛伝訛」(いかでんか)

 ここの「訛」は、なまりでなくあやまりです。あやまってものごとを伝えることが「以訛伝訛」(『紅楼夢「51回」』など)で、古今にその事例には事欠きません。むしろ真実をありのまま伝える「以真伝真」(伝真機はファックス)が機械的で味けないので、人命にかかわらなければ胸に収まりやすいほうでいいともいえます。人命に多大な影響を及ぼしかねなかった福島原発事故にかんする吉田昌郎所長と外部とのやりとりは、「以訛伝訛」が話題になりました。

中国とのかかわりで「以訛伝訛」といえば植物の「柏」で、これはすでに述べました。「小心」(気をつけて)も身近です。日本では「生サケ(サーモン・三文魚)を食べない」というのも中国では長くいわれてきました。寄生虫による重症の原因として江戸前のスシでサケを避けていたことはたしかです。いまはサーモンの登場で、イカと同じ並ネタになって「以訛伝訛」のひとつが消えたようです。


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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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