東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

「天下為公」(てんかいこう)

『礼記「礼運」』にあるこの成語は、歴代の政治家が目標としてきました。孫文がよく揮毫したことで知られ、雄渾な直筆が南京・中山陵正門に掲げられ、原筆を所蔵する台湾の故宮博物院にも掲げられています。「辛亥革命100年」を記念する行事が各地で行われ、封建制(一族の権力)を打破した民主革命に評価がありました。あとは優れた将相名賢が出て、「天下為公」の政治をどう展開するかです。「大道の行われるや、天下を公と為し、賢を選び能を与し・・故に外戸をして閉じず、是を大同と謂う」と。セキュリティのいらない社会ならわが国で実現していた記憶があります。

一方に「上下こもごも利をとれば国危し」(『孟子「梁恵王章句」』より)が知られます。みなが利をむさぼりとるとき、国は危うくなる。とくに上位のものが大きく奪うとき、国はいっそう危うくなる。麻生副総理の政策集団「為公会」は、公(格差を容認しない)「大同」より「利」によって社会を動かそうとしているようです。

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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