東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

  • 2015年01月07日(水)
  • 動物

「羊続懸魚」(ようぞくけんぎょ)

 今年の干支は乙未(おつび・きのとひつじ)。羊にちなむ四字熟語としては「羊頭狗肉」「羊腸九曲」「亡羊補牢」「多岐亡羊」などが知られますが、ここでは「羊続懸魚」(『後漢書「羊続伝」』より)を取り上げておきます。

羊続というのは後漢時代の官吏の名です。彼が南陽の太守になったばかりのころ、属下の者が当地の特産ですといって白河でとれた鯉を献じてきました。羊続が断ったのにむりやり置いていったので、屋外の柱に懸けておきました。この人物がさらに大きな鯉を持ってやってきたとき、羊続は屋外の柱で干し魚になった鯉を見せて、持って帰るよういったというのです。この話が伝わって「懸魚太守」と呼ばれ、以降だれも礼品を持ってこなくなり、羊家の蔵の中はふとんと破れた衣類と少量の塩麦だけだったといいます。「羊続懸魚」は賄賂を受けない清廉な官吏のこと。反腐敗闘争のつづく中国では、未年を迎えてこの成語を思い出したくない官吏もいるのでしょう。

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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