東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

「日復一日」(にちふくいちにち)

 世に皇帝ともなれば、晩年には職務に倦んだり女色に溺れたりするものですが、後漢を興した光武帝劉秀は、「日復一日」(『後漢書「光武帝紀」』から)の勤務を怠ることなく生涯を終えました。「日また一日」はなにげないことばですが、事業をなしとげたあともその継続に意をつくすことにいいます。劉秀は深淵に臨むがごとく(如臨深淵)、薄氷を履むがごとく(如履薄氷)に精細にすごして、皇太子の荘が勤労のすぎるのをみて「優游自寧」を求めたときにも、「これを楽しんでいるのだから疲れはしないのだよ」といって聞きませんでした。

西暦57年2月初めに洛陽で62歳で崩じましたが、その正月に東夷倭奴国王の遣使の奉献を受けて「漢委奴国王」の金印を贈ってねぎらったのが最後の務めとなりました。日中交流の事績が、戦戦兢兢として日また一日を精勤にまっとうした皇帝劉秀の姿とともに残ったのは歴史の幸運でした。

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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