東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

  • 2015年06月17日(水)
  • 鉱物

「破鏡重圓」(はきょうじゅうえん)

 仲のよかったご夫妻が故あって離散したり決別したのち、ふたたびまるく納まってめでたしめでたしというのが「破鏡重圓」(棨『本事詩「情感」』から)です。

時折り話題になりますが、典故になっている徐徳言と楽昌公主(南朝陳国皇帝の娘)の場合は故あって離散した例です。隋が遠征して南朝陳を滅ぼした際に、皇帝舎人であった徐徳言は、妻の楽昌公主と離別せざるをえなくなります。そこで銅鏡を割って半分ずつを持つことにします。あなたは才色兼備だから遠征軍の隋の楊家に収まるでしょうから、来年の正月一五日に鏡を街なかで売ってほしい。わたしが生き延びていればその鏡から消息をえてあなたに会う機会ができる。楽昌公主はそうします。

街なかで半分の鏡をえた徐徳言は詩をつくる。「鏡与人倶去 鏡帰人不帰・・」。楊素は情愛の深いふたりに動かされ、故郷の江南の地にかえします。隋の楊素の「成人之美(人の美を成す)」を示す挿話として残された「破鏡重圓」のお話です。

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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