東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

  • 2015年06月24日(水)
  • 動物

「亡羊補牢」(ぼうようほろう)

 羊は巧みに閉じ込められている小屋(牢)から逃げ出すようです。管理人は急いで小屋を繕うわけですが、逃げたあとですから落ち度をとがめられます。一方で、事後すみやかに解決の手立てを講ずることによって、以後の損失を免れることができるという意味合いで、「亡羊補牢」(『戦国策「楚策」』から)は「いまだ遅きとなさず」として用いられています。

 こういう例はいろいろあるので、よく使われます。ドイツ航空機事故のあとコックピット内の乗務を「常時二人態勢」にしたこととか、上海・外灘広場での雑踏事故のあと、日本の明石事故後の雑踏警備やカウントダウンでは同じく100万人が集まる米タイムズスクエアの警備などを「他山の石」として活かしているのもその例です。未(ひつじ)年に因んで張謙卑が作詞・作曲した「亡羊補牢」のタイトルを、著作権を盾にして他の歌手に使わせないというのは、いささか囲い込みに問題がありそうです。

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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