東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

  • 2015年07月15日(水)
  • 植物

「出類抜萃」(しゅつるいばっすい)

類から出る、あるいは萃から抜けるというのが「出類抜萃」(『孟子「公孫丑章句」』など)で、「萃」には草が集まる(くさむら)という意がありますから「抜粋」と記すと実景への誤解を生じます。

書物の中から優れた部分を抜き出すことに「抜萃」はよく使われています。人物なら衆人から品格や才能が抜きん出ていることに。孟子は孔子がとくに秀れていることの表現としました。「三国志」では蜀の張松が魏の許都に出かけた折り、楊修に人物のことを問われて、「その類に出て、その萃を抜く者は記すにたえず、数え尽くす能わず」(『三国演義「六〇回」』から)と誇る場面があります。

ニコン(尼康)のカメラやソニー(索尼)のデジカメやトヨタ(豊田)車の「出類抜萃」の機能の紹介や宣伝とともに、村上春樹の短編集『女のいない男たち』没有女人的男人们)が「出類抜萃」ではないという批評に出くわしたりもします。


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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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