東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

「浮瓜沈李」(ふかちんり)

 瓜や李を冷水の中で冷やして食する「浮瓜沈李」(曹丕「与朝歌令呉質書」など)が、消夏遊楽の行事として伝えられています。魏の都、洛陽にいた曹丕は客人のもてなしのために「清泉に甘瓜を浮かべ、寒水に朱李を沈めて」と記していますし、宋の開封では孟元老の『東京夢華録』に巷の売り物として「雪檻に瓜を、冰盤に李を」と、いかにもすずしそうな風物を記しています。

 甘瓜はまくわうりの類です。いま主流のスイカ(西瓜)は名前からも知られるように、原産地のアフリカからエジプト、インド、シルクロードを経て中国へ入ったようです。大きくとも西瓜も浮かびます。桃はどんぶらこと浮沈するのでしょうか。

李と桃は同じ中国が原産地です。春先に咲く美しい花は「年年歳歳」でも取り上げましたが、夏の果実はこの「浮瓜沈李」が話題です。「投桃報李」(『詩経「大雅・抑」』から)があって、桃を贈られ李を贈って季節の心を通じていました。

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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