東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

「寿終正寝」 じゅしゅうせいしん

 平和な時代に暮らしていると、天寿を全うして生涯を終えることは、それほどむずかしいことではないように思われますが、戦争に明け暮れしていた時代やそれが予測される時代には、安眠できることが理想の人生でした。長い平和がつづいて、「戴白の老も干戈をみず」(老人も戦争を知らない。北宋時代)というのは、史上でも稀有な時期といえます。それでも災害や事故に遭遇して、だれもが天年を尽くして穏やかに寿終を迎えることはむずかしいのです。古来、長寿は上寿百二十歳、中寿百歳、下寿八十歳(孔頴達等『正義』など)といわれています。

自宅の居間で穏やかに死を迎えられることが「寿終正寝」(許仲琳『封神演義「一一回」』など)です。世界大戦が終わって安らかに眠れるようになって七十年。願っても得がたいその夢を国民から奪う「安保法制」が国会承認されようとしています。後人の「寿終正寝」のためにも取り返しがつかない一歩を許すわけにはいきません。

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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