東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

「小国寡民」(しょうこくかみん)

 新たな大国が前王朝を夷平した大地に現われるとき、民衆はその恩恵を受けたことでしょう。王朝が衰亡を迎えるとき、民衆はその影響を受けて災禍に苦しんだことでしょう。大国がもたらす禍福を離れて、おのおのがその食を甘(うま)しとし、その服を美(うま)しとし、その居を安んじ、その俗を楽しむ「小国寡民」(『老子「八〇章」』から)を意識して暮らす人生を、老子は理想としました。

ヒマラヤ山地のブータンは「国民総幸福量(GNHGross National Happiness)」を基本理念として掲げる「世外桃源」(シャングリラ)といわれる小国です。仏教国ですから老子の理想をそのまま重ねるわけにはいかないでしょうが、大国の民が失ってしまった素朴で満ち足りたうまし(甘・美)ものを伝えています。

桃源郷は世外のこととして、民衆にとっては世情が安定して将来に不安がなく、おのおのがその居に安んじ、その業を楽しむ「安居楽業」が願いです。

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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