東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

「一波三折」(いっぱさんせつ)

「波乱に富む人生」というよりも、「一波三折の人生」というほうにメリハリがあります。というのも、「一波三折」(毎作一波、常三過折筆。王羲之「題衛夫人筆陣図」から)は、王羲之の書の筆鋒の転換と筆勢の変化を感じさせる表現だからです。王羲之の題字を得た衛夫人の字がメリハリを持つようになったことが想定されます。「一波三折」は書法上のことからさらに書かれた文章やできごとの経緯が起伏に富んでいる場合や意外な展開のある場合に用いられることとなりました。

最近でも、インドネシア高速鉄道の日本(新幹線方式)と中国との受注合戦に「一波三折」があって日本が敗れたこと、ロシアのプーチン大統領の訪日が「一波三折」の末に延期になったこと、中国の株式市場が「一波三折」のあと暴落する局面があってもなお上昇機運はつづくとする憶測など、「一帆風順」とはいかない世の中ですから、いまでもよくさまざまな場面で用いられています。

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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