東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

「和顔悦色」(わがんえっしょく)

記憶や写真に残るいい表情の多くはこれ、「和顔悦色」(陶潜『庶人孝佳賛「江革」』など)です。悦はこころに生じたよろこび。喜悦、愉悦、満悦、法悦、悦欣(おおよろこび)など、悦びは全身で大小強弱をさまざまに表現できますし、顔色やことばではさらに微妙に仔細に発露することができます。人間の表現機能が豊かであることを心から悦びたいと思います。

そのなかでも顔をほころばせて悦びを表現する「和顔悦色」の持ち味は最たるものといえます。悦色の発露としての「眉開眼笑」(眉開き眼笑う)は、うれしくて気持が高ぶるようすにいいます。女性向きには「和容悦色」(『紅楼夢「六八」』など)というのも用意されていて、こちらはいっそう柔和に自然に喜びの気色を伝えるいいことばです。

仏教の無財七施に「和顔悦色施」(わげんえつじきせ)がありますが、施として意識された「和顔」はここではそっとご仏壇にお供えしておきましょう。

 

 

 

 

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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