東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

「壮心不已」(そうしんふい)

 暮年(高齢)になっても事業へのさかんな志がやまないことを「壮心不已」(曹操「歩出夏門行」から)といいます。乱世の英傑曹操がこの詩をつくったのは54歳で、官渡の戦いで袁紹を破ったころのこと、覇業はこれからというときでした。ですからその胸中に動いたものが「烈士暮年、壮心不已」の句であったとしても、それは実感というより将来への願望だったのでしょう。

暮年というのは、いくつくらいからをいうのでしょうか。時代によって異なるとはいえ、ふつうには仕事から離れる時期。乱世を生き抜いて65歳で怒涛のような生涯を終えた希代の覇者が、「老驥伏櫪、志在千里」というとき、千里を走る驥(駿馬)は老いて櫪(うまや)に伏していても志は千里を走ろうとするのだ、と世の趨勢にたてついてみせたとき、このフレーズは時代を越えて、「朝露の如き人生」を謳歌する名句になったのでした。「老驥(き)伏櫪(れき)」ともいいます。

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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