東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

「先声奪人」(せんせいだつじん)

 まず先に力の籠った“声威”によって相手を圧倒すること、内容もさることながら、勢いで先んじることを「先声奪人」(姚雪垠『李自成「二巻二十章」』など)といいます。戦いの鬨の声はその最たるものでしょう。双方が声をあげつつ敵陣に殺到する姿は壮絶です。京劇には主役が舞台に登場する前に舞台裏から劇場を圧する素晴らしい美声の“聞かせ場”があって、それだけで劇場が湧くそうです。
 コンピューターはさまざまな「先声奪人」のシーンをつくりだしています。人間とコンピューターの対決は将棋やチェスでは終わっていて、人知の最後の砦だった囲碁対決でも、コンピュータ・ソフト「アルファ囲碁AlphaGo」が韓国の李世石九段を4勝1敗で破ったことが話題になりました。これは文字どおりの「奪人」です。人間と同じ誤った手は打つようですが、人類が思いおよばない手を打ってきたと人類代表の李九段は漏らしています。
 
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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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