東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

「短兵相接」(たんぺいそうせつ)

 いまや愛国のための主たる戦いは、一方は自爆テロ、一方は近代科学兵器による遠距離攻撃ですから、相接することがありません。フェンシングや剣道などスポーツとして戦う姿は残っていますが。短兵は刀剣などの短小兵器。相接は交戦すること。両軍が近い距離で対面して死を懸けて戦いをまじえることが「短兵相接」(屈原『九歌「国」』など)です。歴代どれほどの兵士がお互いに愛国のために相接して死闘を繰り返してきたことでしょうか。
 しかし今でもこのことばが多用されるのは、人の殺傷ではないところで用いられる状況があるからです。たとえば、金とアメリカ・ドルの動き、東南アジアの高速鉄道敷設での日本と中国、北京や青島の超高級マンションの入居、世界各地でのデモ隊と警察官、車ならプジョー(仏)とゴルフ(独)、カメラならわがニコンとキャノン、お酒なら白酒と紅酒(赤ワイン)といった具合にです。
 
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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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