東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

  • 2016年08月17日(水)
  • 鉱物

「沙裡淘金」(さりとうきん)

 砂の中から金を取り出すことが「沙裡淘金」(徳行禅師『四字経』など)で、得ることがたいへん難しいこと、あるいは多大な費用を使っても成果が乏しいことにいわれます。農民作家の趙樹理は「読書」を「沙裡淘金のようなもの」といっています。また「棋譜」のなかには「沙裡淘金」と呼ぶほどにみごとな打碁の例があるようです。
 1900年に敦煌莫高窟で発見された「敦煌遺書」もその貴重な例ですが、変文(説話)の中にみられる仏法を求める心情の厳しさを伝える「砕身粉骨」や同じ野に生きる同類の死を悼む「狐死兎悲」といった四字熟語は「沙裡淘金」と呼ぶにふさわしい。
 リオ・オリンピックは日本選手のメダルラッシュに沸きましたが、とくに柔道では全階級で12個。女子70キロ級の田知本遥選手が、小学生のころから父親と姉からくる日もくる日も稽古をつけられて、そんな沙のような練習をかぎりなく重ねた結果として金メダルを獲得したことも「沙裡淘金」といえるのでしょう。
 
webサイトはこちら

堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     
<< September 2019 >>