東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

  • 2016年08月24日(水)
  • 自然

「断雨残雲」(だんうざんうん)

 台風9・10・11号が前後してやってきて、各地に風雨による被害をもたらしています。北海道にふたつも台風が上陸したのは観測史上で初めてのことといいます。雨はやんだもののなお雲がたれこめている情景が「断雨残雲」(劉克荘『後村全集「西楼」』など)で、特にひとたび途切れた愛情や恩愛が心のどこかに残りながらもふたたび戻らないことの例えとされます。
 雨と雲との情景には「雲翻雨覆」という成語もあって、こちらは雲行きがあやしく雨になる気配。天気予報では傘をもって出ましょうというところ。比喩としては人情世評が常ならぬこと、簡単に変わってしまうことで、唐代の詩人杜甫は「手を翻せば雲と作り、手を覆せば雨となる」(「貧交行」から)と態度を手のひらを反すように変えてしまうことを憂えています。
 そんななかに「雨過天青(晴)」(前出)があるのは嬉しい。
 

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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