東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

  • 2016年10月05日(水)
  • 動物

「狐兎之悲」(ことのひ)

 原野でともに暮らしていた狐が死ぬと兎が悲しみ、兎が死ぬと狐が悲しむのを「狐兎之悲」(朱国蓮慷慰饐品』など)あるいは「兎死狐悲」(『三国演義「第八九回」』など)といいます。兎は狐にも襲われるのではないかと思われますが、同じ野に生きるもの同士の死や不幸に感じて悲痛の思いを共にすることとされますが、おそらく里人の実見した姿だったのでしょう。

 いまや野ギツネがいなくなり、それを悲しむ野ウサギも絶えました。「狐兎之悲」という四字熟語は、狐も兎も共に見なくなった野を、「狐兎のいない悲しみ」という別の意味合いでさまよっているようです。

 狐には「狐死首丘」(『礼記「檀弓上」』など)があって、狐はまさに死なんとするときに、自分の首を生まれた丘のほうにむけて死ぬと伝えています。大元をたいせつにして忘れないことに例えていいます。

 

 

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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