- 2016年11月02日(水)
- 歴史・文化
「臨池学書」 (りんちがくしょ)
書聖といわれる王羲之の有名な「蘭亭序」(行書)は、唐の太宗がみずからの昭陵に副葬させたので原蹟は失われましたが、臨摸された歴代の逸品のうち、わが国の博物館・美術館・個人が秘蔵する作品も数多く残されています。
王羲之が草書の目標として崇拝したのが後漢時代の張芝です。張芝は勤めて池に臨んで書の力を養い池水が墨で真っ黒になったため、「臨池学書、池水尽墨」がいわれました(晋衞恒『四体書勢』から)。張芝は家中の衣帛すべてに字を書き、それを洗って再び使ったといいます。どうやら池で洗ったのは筆硯ばかりではなかったようです。羲之もそれにならったことから「臨池学書」がいわれ、その古跡は「墨池」と呼ばれたのですが、いま紹興市の「蘭亭」には池は「鵝池」だけ。しかし羲之が臨池して刻苦して書を学び、筆硯を洗った姿を後人が慕って、「臨池」というと書論や書学など書に関する学問を指すようになっています。
王羲之が草書の目標として崇拝したのが後漢時代の張芝です。張芝は勤めて池に臨んで書の力を養い池水が墨で真っ黒になったため、「臨池学書、池水尽墨」がいわれました(晋衞恒『四体書勢』から)。張芝は家中の衣帛すべてに字を書き、それを洗って再び使ったといいます。どうやら池で洗ったのは筆硯ばかりではなかったようです。羲之もそれにならったことから「臨池学書」がいわれ、その古跡は「墨池」と呼ばれたのですが、いま紹興市の「蘭亭」には池は「鵝池」だけ。しかし羲之が臨池して刻苦して書を学び、筆硯を洗った姿を後人が慕って、「臨池」というと書論や書学など書に関する学問を指すようになっています。