東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

  • 2017年03月15日(水)
  • 植物

「花開無声」(かかいむせい)

 春の訪れとともに人の心はおおらかに晴れやかに動きますし、木々はそれぞれにそれらしい花を開きます。「花開無声」は、花やぎながら特性を表現するその静かなたたずまいをとらえています。そこで人知れず世のため人のために静かに尽くすこと、例えば献血とか介護とかの活動に添えて用いられます。「花開無言」ともいいます。
 あとに「花開無声、落地有声」といささか世俗臭をまじえて製品を誇示する場合に用いたりしますが、「花開無声太匆匆、落花無言亦匆匆」(「花開花落両無言」から)が本筋で、開花も落花も無声無言であることに本来の味わいがあるといえるでしょう。春の訪れとともに花々が開いて五彩繽紛として人の心を昂らせ、落ちて凋零離散して人の情を傷める。そうして「春暖花開」のときは移ろっていきます。しかし「落花無言」については、唐代から司空図『二十四詩品「典雅」』の「落花無言、人淡如菊」が知られて、佳士たるものは花に淡泊であるべしとする鑑賞のほうに品格を見ています。 

 

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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