東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

  • 2017年04月19日(水)
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「赤身露体」(せきしんろたい)

 全身を露わにして一糸もまとわないことが「赤身露体」(『野叟曝言「五一回」』など)ですが、ご存じのように「儒教は裸を厭う」ので用例は多くありません。西欧では神が人をつくったときアダムとイブは「赤身露体」でしたが、へびがすすめた木の実を食べてそれを知り、いちじくの葉でお互いを隠します(『旧約聖書創生記「第三章七節」』)。
 全裸は恥ではなく自由と平等の証であることで、シドニー・オペラハウスの屋外で、秋三月の夕方の冷しい風にさらされて同性愛者5000人の裸体の集いが開かれたりします。わが国では、神に近づく無垢の信仰心を裸と白フンドシに託して、9000人の裸の男たちが「宝木」を奪い合う岡山西大寺の「はだか祭り」がおこなわれます。中国の人びとには奇観でしょう。韓国はもっと儒教的で、司馬遼太郎の『耽羅紀行』に済州島の海女(ヘニョ)の「赤身露体」の姿が描かれますが、乳房を隠した伝統水着を付けています。日本に旅行にきた中国女性は、温泉に裸で入ることに抵抗があるといいます。
 

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堀内正範氏

日本丈人の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈人の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈人の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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