- 2017年05月31日(水)
- 植物
「眼花繚乱」(がんかりょうらん)
わが国でいう種々の花がいっせいに咲き乱れる「百花繚乱」は、中国では「百花斉放」あるいは「百花争妍」で、この「眼花繚乱」(王実甫『西廂記「一本一折」』など)は事物や事情が煩雑で眼前の事象への判断に迷うこと。反義語は「一目瞭然」です。
ですから魚市場移転での築地か豊州かについて、さまざまな事物や事情が錯綜しており、小池都知事がどう判断するかに迷うようすはこの「眼花繚乱」の事例のひとつといっていいでしょう。身近なところでは、発売10周年に因むアップル社製スマートフォンであるi Phone 8に関する発売日や型式情報はいま「眼花繚乱」といったところです。
途上国だった中国の最大の「眼花繚乱」は、本当の大国になったのかという問でしょう。「一帯一路」構想など着々と地歩を築いているものの、人民元の国際通貨としての安定性や包囲する地縁世界である日米、ロシア、インドとの関係に懸念があり、強国になったが大国とはいえない、驕傲、自豪であるという抑制した意見に実感があります。