東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

「冰心玉壺」(ひょうしんぎょくこ)

 中国ではスマートフォン(知能手機)の広告に「一片冰心在玉壺」をみます。終生変わることのない友情の証として、氷のような澄明な心を玉製の壷に入れておくことを「冰心玉壺」(王昌齢「芙蓉楼送辛漸詩」から)といいます。唐の詩人王昌齢が長江沿いのいまの鎮江から都の洛陽へゆく辛漸に、「一片の冰心玉壺に在り」の詩句を託したことからで、「一片冰心」あるいは単に「冰壺」ともいいます。ただし現代の「冰壺」は冬季スポーツで人気のカーリングのことです。

 友を思う「冰心」は今も昔も変わりありませんが、現代の「玉壺」はパソコン(個人電能)でしょうか。フォルダ(文件挟)に澄明な心で付き合える友人の名前とメール(電子郵件)が保管してあり、さらに一片また一片と増えていくようすに例えられそうです。しかしスマートフォンを手軽に持ち運んで、忘れたり落としたりしたのでは「良師益友」に申しわけが立たなくなりそうです。

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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