東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

  • 2018年07月04日(水)
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「一蛇呑象」 (いちじゃどんぞう) 

 人間がもつ際限のない貪欲の表現として、時代を越えて用いられてきたのが、ヘビがゾウを呑み込むという「一蛇吞象」(『楚辞「天問篇」』など)です。
 伝承では、かつて困窮の極みにあった人物が一匹の蛇の命を救ったことで、蛇から恩に報いるのに何かと望みをかなえてもらうことになります。はじめは衣食でしたが次第に欲が大きくなって官職を求めさらには宰相にしてくれるよう求め、ついには皇帝にまでおよびます。それを聞いた蛇は、人間の貪心というものに際限がないことを知って、その人物(宰相)を呑み込んでしまいました。「蛇呑相」は「蛇呑象」になりましたが、元気な現代IT企業が赤字の百年企業を呑み込む姿はこれでも足りないほどです。
「巴蛇呑象」(『山海経「海内南経」』から)というのは、古代伝説中の大蛇「巴蛇」は長さ800尺もあって象を呑み込むことができ三年を経て骨を吐き出すのですが、その骨は腹内疾病に効くと伝えています。漢方薬の竜骨(化石)に紛れているかもしれません。
 

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堀内正範氏

日本丈人の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈人の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈人の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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