東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

  • 2018年09月05日(水)
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「笑容可掬」(しょうようかきく)

 掬は両手ですくうこと。両手ですくうような満面の笑みが「笑容可掬」(『警世通言「二巻」』など)です。ジャカルタ・アジア大会で6個の金メダルを取って最優秀選手にも選ばれた池江璃花子さんの笑み、表彰台もいいが、ゴールしたあと振りかえって電光掲示板で勝利を確認して思わずはじけ飛んだ笑みが「笑容可掬」にふさわしい。

「笑容可掬、焚香操琴」というのは、孔明が城楼の上に座し、香を焚き琴を操りながら笑みを浮かべている姿をみて、司馬懿が攻めあぐねるという場面が『三国演義「九五回」』」に描かれています。「面目可辨、笑容可掬」というのは、乾隆皇帝の妃魏佳氏孝儀純皇后の東陵が1928年に盗掘に遭い、皇帝溥儀が精査させたとき、153年を経て黄色龍袍につつまれた皇后の表情の艶やかさに驚いた官員の記したもの。TVドラマ「延禧攻略」の主役珞がその人です。トランプ大統領が習近平主席に北朝鮮問題で感謝して用いられましたが、「可掬」にそぐわない。こちらは「笑容満面」でいい。

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堀内正範氏

日本丈人の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈人の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈人の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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