東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

  • 2018年10月24日(水)
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「開門見山」(かいもんけんざん)

 門を開くとなんの障壁もなく峰々へとつらなる僧院のたたずまい、訪れる官吏の姿も多く見られたことから、唐の劉得仁は実景として「開門見数峰」(「青龍寺僧院」から)と詠っています。そして宋代の厳羽『滄浪詩話「詩評」』では李白の詩の趣き、とくに首句がそのまま「開門見山」であると評しています。それ以後は話や文章がずばり本題にはいることの比喩として用いるようになりました。異和のある驚きの話題を述べる前置きとしていわれますが、いままた本筋にもどって、繁華な都会生活から離れて緑と深呼吸ができる空気とに浸れる山居生活が「開門見山」として見直されています。
 日本の合掌づくりを保存する白川郷は「家家草屋、開門見山」という感嘆のことばになりますし、また東京観光を終えたあと富士山麓の旅館に泊って、正座して日本食をし日本庭園をみ温泉につかって、富士山をみる。雲ひとつない秋晴れの富士に出合えた客に宿の主人がその幸運をいうとき、「開門見山」の喜びを満喫することになります。
 

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堀内正範氏

日本丈人の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈人の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈人の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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