東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

  • 2018年12月26日(水)
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「迷途知返」(めいとちへん)

 途に迷ってしまったら知っている途に返ればよいというのが「迷途知返」(『梁書「陳伯之伝」』など)です。過ちを犯したと察したならば正しい途に改めればよいということは屈原(離騒)もいい、陶淵明(帰去来辞)もいい、朱憙(集注)もいう。時代を越えて先哲がいい、「過ちては則ち改むるに憚ることなかれ」(『論語「学而」』)はだれでも知っているし、世に言いならわされているのですが、過ちは繰り返されているのです。
 アメリカの中国に対する経済制裁が貿易戦争といわれています。トランプ大統領が米国経済を悪化させることに気づいても国民の選択ですからもはや元の途に返れません。これに対する中国側の主張が「迷途知返」で正しい途に返れというのです。第二次世界大戦の経験から国際協調がつづいて70年、ここで反転してまた米国一国主義が台頭しました。かつて第一次世界大戦後の国際協調を破ってアメリカが一国主義をとり、それが原因で大不況に陥った経緯を再現する過ちを改めることができないのです。
 

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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