東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

  • 2019年07月17日(水)
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「魯魚亥豕」(ろぎょがいし)

 漢字の字形が似ているために、写し誤ったり読みちがえたりすること。「魯」と「魚」また「亥」と「豕」字形をまちがえやすいことから、合わせて「魯魚亥豕」(『紅楼夢「一二〇回」』など)といいます。「魯魚陶陰」や「魯魚帝虎」なども同じです
 孔子の弟子子夏が衛国を過ぎた時のこと、史書を読む者がいて、「晋師三豕河を渉る」(晋軍と三匹の豕が河をわたる)というのを聞きました。三匹の豕が河をわたるとは何事? そこで子夏は「非なり、これ亥なり」と正します。「と三とは近く、豕と亥とは似ているからで、三豕ではなく亥の年(今年と同じ干支)あると指摘しました。そのとおりだったので衛国では子夏を聖としたといいます(『呂氏春秋「二二」』から)。
 中国では日ごろの会話でも「それどの字?」としきりに確認します。日本にとって関心が深いのは、現存する版本『三国志・魏書「東夷伝倭人条」』の「邪馬壹國」の壹は伝写の過程での臺の誤写とし「邪馬臺國」と読むことを通説としていることでしょう。

 

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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