東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

  • 2019年08月21日(水)
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『大隠朝市』(たいいんちょうし)

 先の大戦の戦禍のあと、復興から高度成長そして繁栄期の日本をこしらえた功労者である高齢者(65歳以上)のみなさんは、意識の上でも実生活でも「毎日が日曜日」といわれる余生(隠居)を送っています。やれやれと肩の荷をおろして。
 隠居については西晋時代の王康琚「反招隠」詩に「大隠は朝市に隠る」があって、真の隠者はにぎやかな市中に暮らしているというのです。唐代の白居易(字が楽天)は「中隠」詩で、大隠はやはり朝市に住むこと、喧騒を離れ丘樊(郷村、山中)に入るのは小隠で、「出づるに似てまた処(お)るに似たり」の中隠をよしとしています。しごとに留まっても心と力を労せず、忙しすぎず閑でもない、飢えと寒さをしのぐ給与もえられるというもの。今いうところの「生涯現役」が近いですがやや忙しそう。3500万人に達した高齢者がみんな小隠では年金不足は起って当然のことでしょう。中隠といわず「大隠朝市」人生を志向する時期にあるようです。
 

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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