東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

  • 2019年11月13日(水)
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「抱薪救火」 (ほうしんきゅうか) 

 薪(柴草)を抱えて火を救う「抱薪救火」(『史記「魏世家」』から)は、誤った方法で災禍を除去しようとするとかえって災禍を拡大させてしまうこと。戦国時代の強国秦の侵攻を受けて次々に城鎮を失った魏は、何度も土地を割譲して和議を結びます。蘇代(合従抗秦の蘇秦の弟)は領土の割譲は「抱薪救火」であり秦の欲望を強めるだけと主張しますが、目前の和平を望む魏王は聞き入れず、魏は紀元前225年に滅亡します。
 米中貿易戦での中国の対応を軟弱とみてさらに不公平な要求で迫る超大国アメリカの政策に対して、「抱薪救火」の歴史を知る中国は、経済発展の総力をかけて強硬な対抗措置をとりつづけ、互利互恵の国際協調国(日本やドイツも)を味方につけて戦いぬきます。一方、アメリカは第一次大戦後にとった自国中心政策が世界恐慌を招いた歴史に学んで、第二次大戦後つづいた国際協調の後退期に登場したトランプ政策に歯止めをかけようとしています。歴史に学んで対処する両国の動向に注目です。
 

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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