東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

  • 2013年05月01日(水)
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「春山如笑」 しゅんざんじょしょう

  春の季語に「山笑う」があって、子規にも「故郷やどちらを見ても山笑う」の句があります。冬のあいだ睡っていた山が春の訪れを察知して動き出す。木々の芽がそれぞれにいっせいに際立ってくると、山全体が日また一日とはなやいで「春山如笑」といった姿になり、山がひとまわり大きく見える。人の心もおおらかになります。

この国の先人は俳句の季語という形で、この国に特有の四季の変化の先端や特徴を鋭く巧みに捉えて、折々に繰り返す風物を詠じて愉しんできました。

北宋の画家郭煕の「山水訓」を典故として、春の山容の変化を巧みに表現するこの「山笑う」(春山如笑)のほかに、「山滴る」(夏山如滴)、「山妝う」(秋山如妝)、「山睡る」(冬山如睡)と、四季の山の変化をひとまわり表現した季語を得ています。みなそれぞれに味わいがありますが、ひとつとなると、やはり「春山澹冶にして笑うが如く」の「山笑う」(春山如笑)でしょう。

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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