東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

  • 2020年02月26日(水)
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「風月同天」(ふうげつどうてん)

「山川異域,風月同天」(『全唐詩「巻732長屋」』から)という8字の詩句が、新型コロナウイルス(新型冠状病毒)感染の渦中にある中国のネット上で話題になっています。というより政府にできない民衆救済の役目を果たしています。風土は異なっても見上げる中天の月への有情は同じであるというもので、日本をはじめ防疫物資を送ってくれる異域の国々が世界に広がって、中国の民衆は襲来した「病毒」の封じ込めを、命運を共にする人類の闘いであるという意味で支援する側と心情を共有しているのです。

 この8字は平安時代に仏教移入をめざした長屋王が遣唐使に託した1000枚の袈裟に「山川異域 風月同天 寄諸仏子 共結来縁」と刺繍させたもの。1300年前に鑑真はこれをみて仏縁を感じ渡航を決した(『唐大和上東征伝』から)といいます。今回、日本青少年育成協会が湖北高校などに送った物資の箱に記したもので、「風月同天」は民衆の熱い理解で世界は一つというメッセージの四字熟語になったといえるでしょう。

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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