東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

  • 2020年03月04日(水)
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「白駒空谷」(はっくくうこく)

「白駒」は白色の駿馬。賢能者の例えです。賢能な人が在野にあって出仕しないことを「白駒空谷」(『詩経「小雅・白駒」』から)といいます。避けて出仕しない場合や出仕しても志をえない処遇に終わることをいいます。「空谷」は人気のない谷間で、そんな孤立した状態でいるときの人の気配「跫音空谷」は、自分の意見に賛同してくれる人を得たときなどに用いられます。「白駒」にはよく知られた「白駒過隙」があって、白馬が細い隙間を駆け抜けるようすで瞬時のことを指します。これは人生の短さに例えられます。
 本稿のここでの「白駒」は、長い現役の期間に努めて培った知識や熟練技術を保っている賢能な人びとのこと。ですから「白駒空谷」はそういうさまざまな経験のある人びとが、場をえずに潜在能力を発揮できずに地域で有閑安逸な日々を送っているようすの例えとしています。「生涯現役」といわれても実感をもてず、といって潜んで静寂な山谷に暮らす「隠退余生」(隠居)にも収まりきれない日々を迎えては送っているのです。

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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