東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

  • 2020年04月01日(水)
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「土階三等」(どかいさんとう)

 東京五輪が一年延期になって、高額(〜2億円)で分譲された選手村マンション「HARUMI FLAG」の入居延期での利得も話題になりましたが、東京では元麻布あたりの1億〜2億円のタワーマンションが超人気だそうです。夜景が楽しめますし、昼間は地をはうような庶民の姿を見下ろせて。利得の狂乱で立ち上がる何十階建ものビル群を見ていると、この「土階三等」(『史記「太子公自序」』など)が思われます。

 堯や舜といった徳政をおこなった人物の住まいが「土階三等」とか「土階茅屋」「茅茨土階」として伝承されています。帝王でありながら宮殿は簡陋で入口の階段が土づくり三段であったこと、屋根は草ぶきで切りそろえてないままであったこと。利得ではない益徳による政事の証しとして。いまでも質実をよしとする意味合いで用いられていて、上海の狂騒とかかわりなく、黄河上流域(堯の古里)の黄土を横掘りした冬暖かく夏涼しいヤオトンでニワトリやブタといっしょに安居している人びとの姿に心なごむのです。

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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