東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

  • 2020年06月10日(水)
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「四面楚歌」(しめんそか)

 秦末の楚漢戦のおわりに、漢の劉邦の連合軍が垓下で楚の項羽を包囲します。その夜、漢軍は四面から項羽の古里である楚の歌を歌います。「四面楚歌」(『史記「項羽本紀」』から)です。四方を敵に囲まれ孤立することをいう有名な四字熟語です。四面から楚歌を聞かせる戦術に、項羽は楚兵がみな漢に降ったと知り敗北を認める場面です。それでも血路を開き長江河畔まで落ち延びます。ひとたび軍を引き立て直して攻める「捲土重来」ですが、果たせず河畔で自刎して「抜山蓋世」の生涯を閉じました。
 いまトランプ大統領が「四面楚歌」の状態にあります。コロナ禍、人種差別、経済混乱、中国との対峙、大統領選の世論調査、共和党パウエル元国務長官の民主党バイデン候補支持など、四辺から攻撃を受けているからです。「捲土重来」は、敗れて再来を誓い甲子園の土を持ちかえる高校球児の姿に重なります。今夏の大会が中止になり、全国の球児に甲子園の土入りキーホルダーを贈ろういう計画があるようですが。

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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