東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

  • 2020年07月29日(水)
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「巧奪天工」(こうだつてんこう)

 人工の精巧さが自然のつくりあげた造化(天工)に勝ることを「巧奪天工」(『趙孟「贈放煙火者」』など)といいます。かつて自然を畏敬していた人間とのあいだには「巧同造化」があって、人間がもつ創造能力によって自然の精巧な造化から学んでその姿に迫ろうとしていたのでした。その姿は木のもつ特徴を活かした家具、並木道、日本庭園の趣、水系による棚田の情景など・・。「巧奪天工」となると自然を超えた人為が際立ってきます。サラブレッド、車、多楽器の交響曲・・。そしてきわめつけは人工知能AIの登場です。人間の全知を超えるシンギュラリティを2045年と予測する未来学者もいて。「巧奪天工」の未来は人工・天工をも超えた未知の世界です。
 見えない極小世界での自然の変異としての新型ウイルスに襲われる人類。生体としてのヒトが生き延びるための体内抗体としてのワクチン。精巧さにおいて人工が天工に勝る「巧奪天工」の一事象といえるのでしょう。その成果が待たれています。

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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