東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

「挙棋不定」 きょきふてい

 将棋の駒を手にして打とうして挙げたものの、その瞬間に迷いが生じて決めかねている。よく見かける「挙棋不定」(『左伝「襄公二五年」』など)の情景です。しかし挙げた駒は打たねばなりません。プロ棋士の場合は持ち時間が決められていますから、最後は「秒読み」によって急かされることになります。

盤上が戦場であり駒が戦力である将棋・象棋・チェスは、インド発祥の同じ戦場ゲームですが、「闘い方」は違います。何よりの違いは象棋・チェスの駒は次ぎ次ぎに盤上から消えますが、日本将棋の駒は相手方の持ち駒になって残ります。この戦場での「人道主義」は日本将棋の特徴です。といって「A級戦犯」を「英霊」として合祀した靖国神社に閣僚が参拝することは、チェスや象棋の盤上に取った駒を使うような「ルール違反」で、欧米や中国での常識に反する行為なのです。さて参院選では自民優勢ですが、「挙棋不定」の有権者が多くおり、国民の次の一手はわからないのです。

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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