東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

「山中宰相」 (さんちゅうさいしょう)

 都から離れて山中に「隠居」して出仕しない賢人をいいます。とくに王朝の衰退期には、優れた人物は政権の中枢には近寄らないで身を処したことから。それでも朝廷から丁重に諮詢されれば、きちんと対応をしました。それを都の人びとは敬愛をこめて「山中宰相」(『南史「陶弘景伝」』など)と呼びました。

南朝梁(都は建康いまの南京)の陶弘景の場合は、みずから華陽隠居と号して山中の館に篭もり、皇帝(粱の武帝)から礼をつくして招聘を受けても茅山の館からは出ませんでした。30歳代に致仕して以後、門弟たちに囲まれて医薬、道学などを講じ、琴棋書画を愉しみ、80歳余まで「山中宰相」でありつづけました。

「戦後日本」の形成に参画し、成果を後人にゆだねて退き、歴史・文化・伝統などに精通しながら「山中宰相」と呼びうるような暮らしをしている優れた先人から学ばずに、現代の政界人自身に何ができるというのでしょうか。

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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