東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

  • 2013年08月28日(水)
  • 鉱物

「一言九鼎」(いちごんきゅうてい)

 トップリーダーである人の発言が軽すぎはしないか。「万戸之心」に配慮して心に響くことばによって国民に安心を与え鼓舞するのが務めであり、その逆に国の内外で混乱を増幅するような発言をするようでは資格を問われることになります。

「一言九鼎」(範浚『香渓集・一八』など)というのは、将相たるものの一言は国家を象徴する宝器である「九鼎」の重みにも値するという意味です。それだけの影響力を持つことばを常に心底にとどめて発言しなければならないのです。

「鼎」は三足をもつ器で、宗廟への供えものを盛ることから礼器となり、禹王が九州(全土のこと)から集めた青銅によって鋳造したと伝える「九鼎」は、古代王朝の王権の証とされました。いまでも「鼎の軽重を問う」(問鼎軽重)というと、大きなしごとをこなす実力の有無を問う場面で使われています。将相には「一言九鼎」の表現力が求められ、それに値する人物でなければ任に堪えないのです。
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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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