東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

「胸有成竹」(きょうゆうせいちく)

暮らしの中に竹かんむりの字が多いことからも、竹はさまざまな用途をもった植物として利用されてきたことがわかります。まず筆がそうですし、竿、箒、箸、箱、籠、笛、笠・・節や筋や算もそうです。また竹はそのたたずまいを愛されて、詩画としても数多くの名品が残されています。

竹の画に秀でた人といえば北宋時代の文与可でしょう。四川に住んで、春秋、朝夕、晴雨といった自然の変化の中で、竹を仔細に観察しつくして描きました。同時代の文学者晁補之は「胸中に成竹あり」(『鶏肋集・八』から)と称賛しています。

ことをなす前に胸中にしっかりした結果が見えている(成算がある)例として用いられます。TPPへの日本の加入について、『人民網』は「賭博かそれとも胸有成竹?」の見出しを付けました。賭博はないでしょうが、といって政府に国民を納得させる「成竹」が胸中に描けているのかどうかはあやういところです。

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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