東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

  • 2013年10月09日(水)
  • 自然

「各有千秋」(かくゆうせんしゅう)

 TOKYOはもちろん、2020年オリンピック招致の3都市は「各有千秋」で、優劣つけがたかったようです。「千秋」は千年のこと。一つひとつの物事、一人ひとりの人間にはそれぞれに遠く久しい流伝があることを「各(おのおの)に千秋有り」(趙翼「甌北誌鈔・絶句」など)といいます。
 漢の李陵は、お互いに同じ時代の天の一隅に生きながら、友人の蘇武に再び逢えないという思いを、「三載(三年)は千秋となる」と深く嘆いています。唐の李白や杜甫の詩は、文字どおり千年を重ねて、「名流おのおの千秋あり」を証明して読み継がれています。名もなき者の人生だって、それぞれに千年の来歴をたどって現在があることに気づきます。
 しかし現代の四字熟語としての「各有千秋」はずっと軽くて、ものの特徴ややり方の特色といった意味合いで使われています。例えば、新車の外観や女性の髪形の特徴も、こそどろの手口だって「各有千秋」のうちなのです。
 
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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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