東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

「半部論語」 (はんぶろんご) 

 わが国でも銀行の暴力団貸付、有名ホテルの食品偽称など、経済人の倫理性の低落が目立ちます。いま中国でも経済人の倫理性が問われていて、高級管理職の間で「半部論語」型の論語読みが盛んになっているといいます。

北宋草創期の宰相であった趙普は、『論語』しか読まない人物といわれ、政治リーダーとして学問の狭さを云々されていました。そのことを太宗趙匡義に聞かれたとき、「その半を以って太祖(趙匡胤)を輔けて天下を定め(定天下)、いまその半を以って陛下を輔けて太平を致さん(致天下)」と答えました(羅大経『鶴林玉露巻七』)。その後、「半部論語治天下」として広く用いられています。

近代日本でこの「半部論語」の読み方をしたのが実業家の渋沢栄一でした。実業に就くことを嘆く友人に、「半部で身を修め、半部で実業界の弊風を正す」(『論語と算盤』)と説明しています。経済人は、「半部論語」に学ぶときのようです。

 

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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