東京都新宿区の校正・校閲会社、円水社(えんすいしゃ)のブログ

  • 2013年12月11日(水)
  • 植物

「松柏之茂」(しょうはくのも)

 中国の「柏」は日本のカシワではなく和名「コノテガシワ」(児の手柏)のことで常緑樹です。カシワは落葉するので一見すれば違いがわかりますが、なぜか先人は「柏」の字にカシワを当ててきました。

他の植物が葉を落として新年を待つのに、松と柏は寒中にも葉を緑に繁らせて長寿であることから、「松柏の茂」(『詩経「小雅・天保」』など)は衰微せずに不変であることに例えられます。中国の旅行先で「古老柏」に出会うと実感します。

中岳嵩山の嵩陽書院内には漢の武帝によって将軍に封じられた「将軍柏」がいまも傾きながら雄姿をみせていますし、山西省太原市の晋祠や高平市には三千年柏もあります。実は南京の老樹「六朝松」が柏であるなど、中国でも松と柏をわけずに用いてきた例をみかけます。わが国に「柏」の老樹は多くありませんが、東京・国分寺市の祥應寺で樹齢六〇〇年を超える大樹をみることができます。

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堀内正範氏

日本丈風の会 代表
Web月刊「丈風」編集人

当社が永く校正で携わった、『知恵蔵』(朝日新聞社)の元編集長、朝日新聞社社友。
現在は「日本長寿社会」を推進する「日本丈風の会」を主宰し、アクティブ・シニアを応援している。 中国研究を基にした四字熟語への造詣も深く、時事を切り口に、新聞や書籍において解説を行なっている。
日本丈風の会ホームページにて、「現代シニア用語事典」も掲載。

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