- 2014年06月04日(水)
- ひと・個人(からだ)
「七嘴八舌」(しちしはちぜつ)
みんながそれぞれ勝手にしゃべって騒がしくしたり、異なる立場でそれぞれ口をはさむので議論がまとまらない状態のことを「七嘴八舌」(『官場現形記「五回」』など)といいます。多すぎて混乱する場合に七と八とを連ねて用いる例です。
ですから「七手八脚」というのも、満員の長距離列車やお祭りの雑踏のように、たくさんの人の手足が入り乱れているようすにいいますが、力を合わせてする場合にもいいます。しゃべるほうも「吵吵嚷嚷」(そうそうじょうじょう・チャオチャオランラン)となっては、もはや何をいっているのかわかりません。
魯迅は、風刺家たちの「七嘴八舌」は何も産まないといって避けていますが、いまやインターネット(因特網)時代ですから、何でもやってきます。政治家も、TV・ラジオの司会者も、企業経営者も、教師も、バスの運転手も、感謝の少ない世の中を「七嘴八舌」にさらされながらわが道をゆくのですからたいへんです。