- 2013年07月31日(水)
- 動物
「鵬程万里」 (ほうていばんり)
鵬は伝説にあらわれる最大の鳥。鵬程は大鳥が飛びゆく先のはるかなこと。そこで「鵬程万里」(『漁樵記「第一折」』など)は前途の遠大なことにいいます。
『荘子』の巻頭「逍遥遊篇」に記されている有名な情景です。大地の北冥(北のはての暗い海)にすむ大きさの知れない大魚の鯤(こん)が化して大鳥となり、名を鵬と呼びます。この大きさの知れない鵬が、奮い立って飛び立ち、高さ九万里ともいわれる天空を雲のように飛翔して南冥(天池)にいたるというもので、この雄大な情景は絵画の素材となり、卒業生を送るにあたって前途を祝して用いられています。
ここでの「鵬程万里」は、横綱白鵬の連勝記録にかかわってのこと。大鵬が45連勝なので、七月名古屋場所全勝での45連勝を期待して用意した四字熟語でしたが、14日目に稀勢の里に敗れて再スタートとなりました。白鵬には63連勝があって、大横綱双葉山の69連勝を越えて先にゆく「鵬程万里」の勇姿がみたいものです。