- 2015年08月26日(水)
- 動物
「呉牛喘月」(ごぎゅうぜんげつ)
呉は長江の下流(杭州も四大火爐のひとつ)に当たります。「江浙熟すれば天下足る」といわれたように、長江下流域は米どころ。農作業に牛は欠かせません。炎熱に苦しむのは人間ばかりではありません。炎熱のもと日中いっぱい酷使されて終えて帰る道で、東から満月が上ってくる。牛の目に月は太陽と映ります。そこで「呉牛喘月」(劉義慶『世説新語「言語」』など)ということになります。牛の喘ぎは同時に農民の喘ぎ。それでも表向きの意味合いは度をこえておびえるといったところです。