- 2017年04月26日(水)
- しごと・社会
「衆矢之的」(しゅうししてき)
四方から集中攻撃のマトになることを「衆矢之的」(魯迅『朝花夕拾「琑記」』など)といいます。魯迅の引く例は、天津にできた漢学のほかに洋学や数学を教える中西学堂に対する旧守派からの攻撃でした。事情は異なるにせよ、森友学園騒動でのマスコミ攻撃はすさまじいもので、他に報道するできごとがないかのような過熱ぶりでした。
googleでの検索数は「籠池」で1140万件、「トランプ大統領」が1180万件で、この似た数字をどう解釈したらいいのでしょう。(安倍晋三は2010万件、小池百合子は560万件です)。ここで指摘したいのは、その間に他のできごとが無視されてしまう片寄りについてです。民放ラジオの軒並みのプロ野球中継もただごとではありませんが。
米軍の韓国へのサード(THAAD)配備に対して中国の報復的反応がはじまり、その「衆矢之的」となっているのがロッテ(LOTTE、中国名は「楽天」)です。人気があった瀋陽店でも天津店でも客足が遠のいて、他の店舗とともに閉店に追い込まれています。