- 2018年06月27日(水)
- くらし・家庭
「扇枕温席」 (せんちんおんせき)
炎熱の夏には枕辺を涼しくするために扇であおぎ、厳寒の冬には冷たい寝床を身をもって温めて、親に孝敬を尽くすことを「扇枕温席」(『東観漢記「黄香伝」』など)といいます。典故になった黄香は、早く母を亡くし父親を大事にして暮らします。後に魏郡の太守になった黄香は、水災にあった人々のために奉禄と家産を出して救済活動をしています。人々は「天下無双、江夏黄香」と彼を称賛しました。「二十四孝」のひとりとして知られ、また『三字経』のなかの「香九齢、能温席」も黄香を指します。
30年以上つづいた一人っ子政策の結果、中国では子どもが小皇帝の存在となり「扇枕温席」は逆に親が子のためになすべきことに。この環境で育った子どもは自己中心になり、親不幸な事件を引き起こし、習近平政権による官僚腐敗の根を取り除く政策の困難が予想されています。そこで誕生祝、毎週の電話、再婚支持といった具体的行動を掲げた「新“24孝”行動標準」によって孝文化を伝承し創新しようとしていますが。