- 2020年05月27日(水)
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「節外生枝」(せつがいせいし)
春から夏へ。樹木は幹を太らせ枝葉を茂らせます。みずからの生きる都合で「節外に枝を生ず」(『鏡花縁「八八」』など)ということになります。そこで植木職人は不要な枝(徒長枝)をさっと切り落として樹形を整えます。もとからあった枝の節から新たな枝が生じる「節外生枝」は、問題の外にまた新たな問題を生じることに例えていいます。
ここからが問題で、人間社会の場合には何が「節」であり何が「節外の枝」であるかの判断を同時代の人間がおこなうことになるからです。社会の動静の中で発展させるものと不要なものの判断をだれがするかで社会の態様も将来の樹形も変わるからです。「節」については「節用愛人」(『論語「学而」』から)が古くからいわれています。
三歳馬の優駿を決める「ダービー」が近づきました。生まれて三年、牧場では群れを害する馬「害群之馬」(別項)は飼い慣らすか除去せねばなりません。そのことから集団に危害をおよぼす汚職官僚など「害群之馬」と呼ばれて除去が課題となります。